REPAINTスピーカー塗装 震災による傷補修

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※電話でのリペイント見積もり依頼は、受け付けておりません。
  • 2013.05.22 Wednesday

    震災によるスピーカー傷の補修依頼です。 大事にしていたスピーカーが震災に影響で倒れて傷がついてしまったようです。

    • パッと見は問題無いように見えますが・・・

    • 写真1

    • 写真2
    木目の角部分が潰れています。(写真1) 
    写真2は塗膜が割れて塗膜にひびが入っています。

    • 写真3

    • 写真4
    帆立部分は、随所に擦り傷や大きな打痕が目立ちます。写真3・4


    誠心誠意塗装技術を駆使して再生させたいと思います。

    お楽しみに!!
  • 2013.05.23 Thursday

    まず帆立の修正から取り掛かりたいと思います。

    • 写真1
      塗装しない部分のマスキング作業です。(写真1)

    • 写真2

    • 写真3
    その後ポリサンを傷やへこみ部分に盛っていきます。
    (写真2・3・4)

    • 写真4

    • ポリサンが固まったら、ベルトサンダーで研磨していきます。
      これは、ポリサンを平らにするということと
      その後行う塗装の密着をよくするためです。

    • 写真5
    ひどい凹みは
    ポリサンを傷や凹み部分に盛ります。写真5
    目痩せするので少々たっぷり目に盛っています。

    乾燥後ポリサンをベルトサンダーで改めて研磨して平らにしてきます。

    しかしポリサンが目痩せしたので
    改めてポリサンを盛って 凹み部分を盛っていきます。


    そしてもう一度研磨(写真6)

    そのポリサン盛を何度か繰り返しようやく下地の凹み傷等が平らになりました。

    • 写真6
    しかし今回は少々問題があり、本来であるなら帆立部分前面にベルトサンダーをあてたいところでしたが、前面の木目部分が少々でっぱりがあるため
    ベルトサンダーが当たりません。

    • 写真7
    写真7矢印の部分 この全面部分が取り外しできれば、帆立部分もしっかりとベルトが当たるのですが、出っ張っている部分はベルトが当たらないのです。

    オーナー様と打ち合わせの結果、前板部分は外さずに作業を進めることにしました。
    というか全面部分は外すことができなかったので、この方法しかやりようがない
    のが現状でした。
  • 2013.05.27 Monday

    ウレタンブラック吹きです。

    先日はポリサンを盛って平らにしたので
    今日はウレタンブラックを吹きたいと思います。

    これはポリサン盛跡などを消す役目があります。

    10:1:7の混合比でウレタンブラックを吹いてきます。

    • 写真1
      使用スプレーガン:明治F110−G1.3口径
    これで傷やへこみ部分が分からなくなりました。

    イイね〜
  • 2013.05.29 Wednesday

    じっくりウレタンブラックを乾燥させましたので
    今日はUVクリヤーを塗装していきます。

    • 写真1
    UVクリヤー1(主液):0.5(UV薄め液)の割合で希釈して吹いていきます。

    使用スプレーガン:明治新型F−ZERO(typeT)で吹いていきます。


    1時間程度溶剤を飛ばし・・・


    専用UV照射機で照射していきます。(写真2)

    • 写真2
    じっくり20分程度照射を行い

    もう一つのスピーカーも照射していきます。

    よし!!


    イイ感じに仕上がってきたぞ!!



    UV照射も終わりましたが、吹いた時の塗膜のレベリングが悪いため
    最終工程の磨き作業に入りたいと思います。


    もったいない気もしますが・・・

    今一度ベルトサンダーあてです。

    • 写真3
    #1000の細かな番手であてていきます。
    何べんなくペーパーをあてたところで、磨き作業です。写真4

    • 写真4
    中目で磨いていきます。

    その後コンパウンド「細目」→「艶出し」といった感じで順番で作業を進め行きます。



    じっくり確実に磨いていきます。

    • 写真5

    • 写真6
    完成〜〜
    元の塗装より綺麗になっちゃったみたい


    帆立部分は綺麗に仕上がり
    傷やへこみ打痕等はまったくわからなくなりました。


    前板が出ている分、ベルトがあたる部分のみでの磨きとなりましたが
    納得できる仕上がりになりました。
  • 2013.06.04 Tuesday

    今日から前板(木部分)の修正に入りたいと思います。

    • 写真1
    まずは潰れた部分をポリサンで盛ながら形を整えていきます。

    盛っては削り盛っては削り少しずつ元の原型に近づけます。


    ある程度形を整えたら、同じような杢(メープル材)をアイロンで貼っていきます。
    写真2

    • 写真2
    一般的には木質の家具はMD材Fなどに薄い(0.数ミリ)の杢を張り付けたものに塗装している家具が多いです。
    このスピーカーの前板部分も、MDF材にメープル材の薄い杢が貼ってあり、その上から塗装が施されているので、同じ作業を行って行きたいと思います。

    杢を貼った後、同じような色目に合わせ色を付けていきます。


    細かな作業なので、今回はエアブラシで作業していきます。写真3

    • 写真3
    形まで整えたところで
    カラーリング→シーラー→ポリサン→カラーリング→クリヤー→磨き

    • 写真4
    上記作業工程をこなしていきます。

    簡単に書いていますが1工程一日かけて少しづつ確実にこなしていきます。


    今日はここまで・・・
  • 2013.06.11 Tuesday

    今日は、その他の凹みの修理を行います。

    家具用の瞬間接着剤を使って、凹んだ部分を盛っていきます。

    盛っていきます・・・

    盛っていきます。

    ある程度形に整えたら、鑢で凸部分を削り、もう一度盛ります。
    その工程を何度か繰り返し・・・

    ペーパーをあてては盛り、当てては盛りの繰り返し・・・


    元のエッジに戻るまで繰り返します。


    形がしっかり整ったら次の作業に入ります。

    よ〜し 今日はここまで。
  • 2013.06.17 Monday

    今日はカラーリングを行います。

    エアブラシ(MP-3)ウレタンクリヤー 10:1:15の混合比にステイン
    オーク・エロー・ブラウンを少々混ぜていきます。

    瞬間で盛った場所をカラーリングしていきます。

    どれぐらいの量を入れたかって? 
    ・・・正直わかりません。


    職人の勘とでもいうのでしょうか?
    カラーリングしながら微妙な色調整をステインを混ぜながら行っていきます。
    ステインを入れる感覚はスポイトで何滴の世界で調整していきます。


    写真忘れました・・・(T_T)


    そしてエアブラシMP-3にてカラーリングした部分を 吹いていきます。
    ウレタンクリヤー10(主液):1(硬化剤):15(薄め液夏用)の割合


    そしてじっくり乾燥させたいと思います。



    完成間近!!
  • 2013.06.19 Wednesday

    今日は、前回吹いたクリヤーが乾いたので
    最終工程の磨きを行いたいと思います。


    #2000で水漬研ぎした後、小さめのバフ器で
    中目→細目→艶出しといった順番で磨いていきます。

    その他の場所も同じように繰り返し磨いていきます。

    • 写真1

    • 写真2
    そして完成〜〜(写真1・2)


    まったくわからないというレベルではありませんが、杢を貼ったり
    カラーリングしたりと、
    普通に見て。わからないくらいのレベルにまで持っていくことが出来ました。

    • 後はマスキングした部分を取り外し・・・

    • 写真3

    • 写真4
    綺麗にウエスで拭いて確認しています。
    何だか娘を嫁がせる感じで、大事に大事に拭いていきます。

    「おまえ・・・きれいになったな〜」(写真3)

    「向こうへ行っても、かわいがってもらえよ!」って言っているようですね!


    震災による傷の修理・補色は終了いたしました。
    ○○様

    大変お待たせいたしました。

    命を吹きかけましたので、大事にお使いになっていただければ幸いです。
  • 2013.07.09 Tuesday

    お客様からうれしいお便りが届きました。

    お世話になります。
    スピーカーですが、昨日受け取りセッティング致しました。

    今までは傷跡が痛々しく、聞いて居られなかったのですが
    リペイントして頂き、ようやく音楽に集中できるようになりました。
    (今も音楽を聞きながらメールを打っております)
    一時は修繕を諦めていたので、非常に嬉しいです。

    前板と、本体が分離できなかったり、ユニットを外せない等
    問題のある中、快く修理を引き受けて頂きありがとうございました。






    〇〇さま
    (有)ゼストの杉山です。
    お便りありがとうございます。

    今回の修理ですが、状況的に前板が外れないとかユニットが外せないということで
    本来でしたら、お受けしない商材でした。

    しかし、〇〇様の熱い想いが職人を燃え上がらせました!!
    割れたガラスは絶対もとには戻りませんが、今回の商材もどこまで修復できるか不安の中
    それでも私たち職人を信頼し任せていただいた
    その気持ちがうれしかったです。

    なので、できる限りの技術を駆使して、対応させていただきました。
    結果お客様に喜んでいただき大変うれしく思っております。



    私たちの、熱い想いも音楽にのせてお聞きなってくださいね

    このたびはご依頼ありがとうございました。
    またいつでも遊びに来てください!

    ご依頼ありがとうございました。