REPAINTテーブル UVリペイント
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2013.05.21 Tuesday
長年愛用した、テーブルのリペイント依頼です。
相当、価値のある無垢材を使用したテーブルと見受けられます。
今回は、天板のみのリペイントいうことですが、脚付きで送られてきためこちらで天板を分解し作業に取り掛かりたいと思います。
<依頼内容>
集成材(ナラ材)天板厚み4cmのダイニングテーブルですが、表面にベト付きと小傷があるため、剥離して硬質のツルツルの再塗装を希望します。
ということで、今日からテーブルリペイントスタートです。 -
2013.05.22 Wednesday
ベルトサンダーにてトップコートを研磨していきます。
この作業は、表面の傷や凸凹を研磨することによって平らなるということと
木地自体の素地を出すことにより、
一般的な家具塗装と同じ工程で進めることができるため
仕上がりが、一般的に売られている家具と同様になることを目的としています。
今回のように天板だけを、塗りかえればコスト的にも安いのです!
一度研磨を入れるいう手間は掛かりますが、塗膜をすべて剥離(研磨)したいと思います。
しかし・・・表面がべとべとしていて、ベルトに塗料が絡んでなかなか研磨できません。
写真1
写真2
研げなくなってしまう・・・
写真3
塗膜が相当厚いということと、トップのコートのべたつきが原因のようです。
長かった・・・
予想外に時間がかかってしまったので、今日はこの辺で終了したいと思います。 -
2013.05.23 Thursday
今日も引き続き、ベルトサンダーをあてています。
写真1(木の無垢状態って本当はこんなに白いんですね)
傷・凹みその他がないかを改めて確認していきます。
写真2
その後#320で最終研磨(木地調整)しています。
次は改めてトップ(天板)部分の木地調整
ベルトサンダーにて研磨していきます。
細かなペーパー#320で木地調整していきます。(写真3)
写真3
さ〜これでトップコート研磨と木地調整が終了しました。
これからが通常のウレタンによる塗装がスタートしていきます。
まずは下地作業のワイピングを刷毛で塗っていきます。(写真4)
写真4
刷毛は、油性用の90mmを使用しています。
さて、ワイピングについてもう少し詳しく説明させていただきます。
ワイピングとは油性の「との粉」のようなもので木に着色を施す役目と、木の導管に泥を埋め込むことによって、のちの塗料のメハジキを抑える役目もあります。
特に今回のような導管の深いナラ材などの素材の場合、中塗り用塗料が木の導管に入らずメハジキ現象を起こす場合があるため、このようなワイピングを施しています。
今回は最終的にUVクリヤーを吹くということで
塗料の目痩せを防ぐために重要な作業として行っています。
さて、作業に戻ります。
ワイピングのことは多少わかっていただいたと思いますので
今度は塗り方です。
刷毛にたっぷりワイピングを染み込ませ。木目に沿って少しづつ天板の1/3程度塗っていきます。写真4
塗り終わったら、ワイピングが乾燥してしまう前に素早くウエスでワイピングを拭き取っていきます。拭き取り方は車のワックスをかけるように円を描くように拭き取っていきます。
導管に泥を擦り込むようなイメージかな・・・
1/3づつ作業を行い。
写真5
写真6
綺麗にワイピングができました。
<ワイピング時の注意点>
1.木目に沿って塗っていく事
2.一度に一面全体を塗るのではなく少しずつ2回〜3回に分けて塗っていく。
3.ウエス拭きは円を描きながら、導管に泥を埋め込むイメージで拭いていく。
4.ワイピングの拭き残しは無いように・・・
以上に注意して作業を進めています。
本来でしたら、翌日までワイピングを乾燥させたいのですが
代替えテーブルが無いということで、乾燥する最短時間で次の作業に進めます。
今の時期2〜3時間ほどでワイピングが乾燥します。
ワイピングが白っぽくなったら次工程OKです。
そして色止め用シーラー吹きです。
1(主液):1(硬化剤):0.5〜1(薄め液冬用)
にて吹いていきます。
今回は主液200ml使用し若干余りました。
使用スプレーガン 新型F−ZERO(typeT)を使用しています。
ガンのセッティングですが、エア圧は約3キロ 手元圧は0.8キロ
塗料つまみは一番締めた状態から、1回転と3/4回転回しています。
パターンつまみは締めた状態から 1回転と1/2回転
エアつまみは締めた状態から 1/4回転
以上の調整で吹いています。
あくまでも、F−ZERO(typeT)を使用しての調整なので、スプレーガンが違う場合は参考にならないかと思います。
写真7
写真8
吹いた直後はもっと濡れ色になっていました。
シーラーをしっかりと乾燥させたいので、今日はここまで。
土日でシーラーを完全乾燥させたいともいます。
次回更新は来週になります。 -
2013.05.26 Sunday
今日は休みを返上して、塗装しています。
先日じっくりシーラーを乾燥させたので
研磨からスタートです。
荒めのぺーパー#320で研磨していきます。(写真1・2)
写真1
写真2
ポリサンはたっぷり2回に分けて吹きたいと思っているので
800CC ほどを2回に分けて吹こうかと考えています。
写真3
写真4
最初はピンク色なのですが硬化剤を混ぜると薄グリーンに変色していきます。写真4
このぐらいに薄グリーンになったら吹き始めます。
使用スプレーガン:明治F110−G1.3口径を使用しています。
もしくは新型F−ZERO(typeT)でもOK
一回400CCでこんな感じ(写真5)までたっぷりと吹いていきます。
400CC を吹くのに約5分以内で吹き終わるように心がけます。
ポリサンは初期ゲル化が速いため硬化剤を混ぜてから5分以内で吹かないと
10分程度でゲル化しカップの中で硬化してしまいます。
なので、素早くスピーディーに吹いていきます。
写真5
2時間〜3時間後 一度目のポリサンも完全に乾いておりませんが(指で触ると指紋が着く程度の乾燥)2度目のポリサン吹付です。
写真6
相当肉(塗料ポリサン)が乗ってます。
これまたじっくり乾燥させたいと思います。 -
2013.05.27 Monday
昨日ポリを吹き一日経ちました。
朝方確認をしたら、あれだけたっぷり吹いたにも関わらず、多少の目痩せがあっため
もう一度ポリサンを吹くことにしました。
とっても綺麗で問題無いように思いますが、多少の目痩せが後の仕上がりに影響します。
特に最終的に艶を出すということなので、特に天板表面の凸凹や目痩せが目立ってしまいますのでしっかりと平らにする必要があります。
ポリサン吹く前に天板表面の目痩せ部分を改めてベルトサンダーで平らにしていきます。
#320(写真1)
写真1
写真2
続いて、3回目のポリサン吹き
2日ほどじっくり乾燥させたいと思います。 -
2013.05.31 Friday
ポリサンを3回吹き、じっくり乾燥させたので
今日は仕上げ前の本砥ぎを行います。
まずは小口から写真1
ミニサンダーでペーパー#400→#600
写真1
写真2
この時ポリサンの凸凹やホコリ等のブツも一緒に研磨して平らにしていきます。
その後木目に沿って、#600にて最終研磨を行います。(写真3)
写真3
写真4
一人ではなかなか動かせません。(写真4)
さ〜これで仕上げ前の本砥ぎはすべて終了しました。
次はカラーリングです。
家具用ウレタンフラット(艶あり)4:1タイプに
主液200ml硬化剤50ml 薄め液冬用200ml
を作り、その中に染料を混ぜていきます。
これはカラーリングのみなので、少々薄めに希釈をして少しずつ色合わせしていきたいので
薄めの混合比で作りました。
染料はブラウン・ブラック・エロー・マホガニを少しずつウレタンに混合させて行きます。
写真5
写真5
ブラウンをベースにブラック・イエロー・マホガニを少々といったところでしょうか?
作った塗料を一旦テーブルに試し吹きします。
グッドです。
バッチリ一発で色が合いました。
この塗料を、新型F−ZERO(typeT)で吹いていきます。
写真6
写真6
・・・・
・・・・
写真7
写真8
写真9
(アンチともいう)高級感を持たせるカラーリングをしました。
写真9いかがでしょう?
奥行きのある色目になったでしょ?
周り(小口)を若干通常の色より濃く仕上げることによって
高級感を出しています。
アンチとは:奥行きや高級感を持たせるため、小口や凹んだ部分を濃く見せる塗装技術のこと
今日はここまで・・・ -
2013.06.04 Tuesday
今日はUVクリアーを吹きたいと思います。
UVクリヤー400ml:UV薄め液200ml
使用スプレーガン:明治新型F−ZERO(typeT)
たっぷり目にゆっくりレベリングを見ながらの吹き付けです。(写真1)
写真1
写真2
一時間ほど溶剤を飛ばし・・
写真3
写真4
写真5
写真3・4・5
照射時間約20分程度かかりました。
さ〜ここから最終工程です。
完成間近!! -
2013.06.05 Wednesday
今日は最終工程の磨き作業に入りたいと思います。
写真1
昨日吹いたUVクリヤーにブツやホコリ等が乗っているため
#1000のベルトサンダーで研磨していきます。
ブツ・ホコリを研磨できたところで
磨き作業です。
写真2
コンパウンド 中目→細目→艶出しの流れで一回づつ磨いては拭き取り・・・を繰り返します。写真3・4
写真3
写真4
写真5
磨き完成〜〜
綺麗な艶出しUVクリヤー塗装が完成しました。写真5
後は脚と天板を取り付けて
本当に完成〜
写真6
クローズ(UVクリヤー)塗装が完成しました。
○○さま
大変お待たせいたしました。
長年愛用したテーブルが見事に生き返りましたね!
命を吹きかけることによって
ベトベトしていた天板・塗料が剥がれた個所・木目で凸凹していた天板が
見事に治りました。
今日からテーブルと共に新たな想い出を築いていただけたら幸いです。
ご依頼ありがとうございました。