弓の再塗装
お客様の要望
■弓の再塗装 NO.1 2014/4/23
お客様から、今使用している弓道の弓を再塗装してほしいとのこと。
写真1
写真2
随所に長年愛用していた面影を感じました。(写真2)
どのように変わっていくか楽しみですね!
今日から弓に命を吹きかけたいと思います。
■弓の再塗装 NO.2 2014/4/24
今日は下地の研磨を行います。
その前にセンター部分を後に確認とれるようにマスキングしていきます。
マスキングとは塗ってはいけない個所を専用テープなどで覆う事をいいます。
写真1
写真2
写真3
ミニサンダーでトップコートを#180の布ペーパーにて研磨していきます。
ペーパーはちょうどミニサンダーに合うサイズにカットされているから便利だね!
バリバリ研磨中(写真2)
■弓の再塗装 NO.3 2014/4/28
小さな傷や凹みは木工用のパテで埋めていきます。(もうすぐ販売予定)
パテが乾燥後、ペーパーにて平らにした後、ウレタンブラックを吹きます。
ウレタンブラックはマジョーラアンドロメダ2を吹くための下地カラーです。
今回使用するウレタンブラックは硬度はありつつも、粘りに強い塗料ですので弓のような撓りにも塗料が割れることはありません。
写真1
写真2
ウレタンブラックは10(主液):1(硬化剤):7(薄め液冬用)
主液50ml硬化剤5ml薄め液35ml合計90mlの合計量で吹いていきます。
片面ならこの量でバッチリ吹けます。
使用スプレーガン:明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)を使用しています。
今回のように細くて、長い商材はできる限り粒子の細かく出る明治FMⅡがお勧めです。
特に裏側に塗料を付着させたくない場合は微粒子でなおかつ、低圧で吹けるスプレーガンが扱いやすいです。
■弓の再塗装 NO.4 2014/5/1
片面を吹いて数日乾燥させて、もう片面を同じように吹いていきます。
塗料や混合比・使用スプレーガンは前回と同じです。
写真1
写真2
写真3
こんな感じでウレタンブラックが吹けました。
これで下地の作業は終了です。
■弓の再塗装 NO.5 2014/5/7
長い休み中、ウレタンブラックをじっくり乾燥させたので
今日はマジョーラアンドロメダⅡを吹きたいと思います。
写真1
写真1はマジョーラアンドロメダⅡの原液です。これを薄め液冬用で4倍から5倍に希釈したマジョーラを
明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)にて、カラーリングしていきます。
マジョーラ原液8mlで弓1本は吹けました。
>マジョーラの吹き方は、ガンの塗料調整つまみを絞り気味にして
少しずつ何度も重ね吹きするイメージでカラーリングしていきます。
一回で決めてしまわずに、何度も何度も重ね吹きしていくのがマジョーラを綺麗に仕上げるコツと言えるでしょう。
写真2
イイ感じになってきました!!
マジョーラは乾燥が早いので、一時間程度で次の作業に取り掛かれます。
今回は半日ほど乾燥させて、弓の反対側を吹いていきます。
マジョーラは綺麗だね!
今日はここまで
■弓の再塗装 NO.6 2014/5/8
今日はウレタンクリアー吹きを行います。
ウレタンクリアー100ml主液に対して硬化剤10ml薄め液夏用70mlの混合比です。
今回のように長めの物を吹くときは冬でも乾燥の遅い夏用の薄め液を使うと、塗料の馴染みが良く
塗料粉の付着によるザラツキがなくなります。
ウレタンクリアーの混合が終わったら
明治FMⅡ-G0.5(平吹きタイプ)にクリアーを移しますが、その時は濾し紙を使って塗料の中に含まれる
小さなチリなどを濾し紙で濾していきます。
写真1
写真2
一回目は上側側面も含め吹き肌を見ながらしっかりと塗料を載せて行きます。写真2
そして4時間ぐらい乾燥させて追っかけで2回目のウレタンクリアーを吹いていきます。
追っかけで塗装するときはまだ完全に乾燥はしていないので
足付けの必要はありません。
■弓の再塗装 NO.7 2014/5/13
先週ウレタンクリアーを2回吹いたので今日は反対側を吹きたいと思います。
写真1
前回と同じ混合比で吹いています。
一回目が吹き終わった後、4時間ぐらい乾燥させて追っかけで2回目を吹いています。
さ~これで塗装の工程は終了しました。
あとはじっくり乾燥させて磨くだけです。
あ~仕上がりが楽しみ・・・
■弓の再塗装 NO.8 2014/5/16
今日は最終工程の磨き作業です。
先日吹いたウレタンクリアーを乾燥室にて3日ほど、じっくり乾燥させましたので、磨き作業を行います。
磨き作業は塗料が完全に乾燥した後に磨きを行わないと、バフ傷が入ったりしますので
完全乾燥してからの磨きをお勧めします。
今の時期でしたら常温乾燥で3~7日程度(室温等の条件による)は乾燥させたいです。
写真1
写真2
ほとんどブツやホコリはありませんでしたが気になった箇所を、#2000の耐水ペーパーで研磨して
その後、小さいバフ機にて、コンパウンドにて磨いていきます。
最初は肌調整用で磨いた後、最後に仕上げ用にて艶を出していきます。
肌調整用は#2000のペーパー足を取る役目、仕上げ用は艶を出す役目があります。
このように、コンパウンドも使い分けると仕上がりが綺麗になります。
完成~~~
写真3
写真4
写真5
光の加減で紫っぽくしか映りませんが、実際はもっといろいろなカラーに輝いてとっても綺麗です。
○○様
大変お待たせいたしました。
弓のマジョーラアンドロメダ2 への塗装が完成いたしました。
個人的には弓が気になって、ちゃんと的を射ることができるのか心配です......(^_^;)
余計な心配ですね!w
弓に命を吹き掛けましたので、末永くお使いになっていただければ幸いです。
ご依頼ありがとうございました。